【承漿】顔まわりの巡りと潤いを整える美容系ツボ

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承漿(しょうしょう)とは
承漿は、任脈に属する経穴で、下唇の中央下、オトガイ(あご)のくぼみに位置するツボである。
「承」は“受け止める”、“漿(しょう)」は“潤い”や“液体”を意味し、津液(しんえき:体内の水分)を受け止め整える場所という意味を持つ。
東洋医学では、口・唇・顎・顔面の潤いと巡りを整える要所とされており、美容や顔面神経系のケアにも使われる。
効果と応用
主に、口の渇き、唇の荒れ、顔のむくみ、あごの緊張、表情筋のこわばりなどに用いられる。
また、しゃくれ・口元の左右非対称、口の閉じにくさ、顔面神経麻痺後の違和感などに対しても施術されることがある。
唾液の分泌や喉・舌の動きにも関係しているとされ、自律神経のバランスや発声・会話に関わるケアの一環にもなる。
主な効果
承漿は、顔まわりの水分バランスと筋肉の緊張を整える作用がある。
とくに、下唇〜あごのまわりのこわばりや乾燥、むくみ、神経の違和感などに対して効果を発揮する。
美容面では、フェイスラインをすっきりさせる・顎下のたるみを整える目的でも使用され、リフトアップの補助にもなる。
注意点
皮膚が薄くデリケートな部位であるため、強く押したりこすったりするのは避けること。
特にニキビや炎症、かぶれなどがあるときは清潔を保ち、刺激を控えるのが基本。
セルフケアでは、スキンケアのついでに軽く圧を加えるか、温かい手のひらで包むように触れるだけでも効果がある。
日常生活での活用法
朝晩の洗顔・保湿のときに、下唇の中央下を中指でやさしく円を描くようにマッサージすると自然に承漿が刺激される。
フェイスマッサージや表情筋ストレッチとあわせて、口元の緊張をゆるめながら行うとリフトアップ感が出やすい。
また、ドライマウスや喉の違和感があるときには、承漿〜顎下を蒸しタオルで温めると潤いの巡りが整いやすくなる。
現代医学からの評価
承漿は、オトガイ筋・口輪筋の接点に位置し、顔面神経や下顎神経の支配領域に含まれる。
この部位の柔軟性は、咀嚼や発声、飲み込みといった機能に直接関与しており、表情筋リハビリや美容鍼灸でも重要視される。
また、唾液腺の機能や顔面神経麻痺後の感覚調整を目的としたポイントとしても、現代的に応用されている。