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ブルーライトと太陽光 ― 私たちの健康と生活に与える影響

2025/08/01
ブルーライトと太陽光 ― 私たちの健康と生活に与える影響

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近年、「ブルーライト」という言葉はスマートフォンやパソコン、LED照明などの普及とともに頻繁に耳にするようになりました。

ブルーライトは目や睡眠に影響を与えるとされ、多くの人が「ブルーライトカットメガネ」や「ナイトモード機能」を活用しています。

しかし実際には、ブルーライトの最大の発生源は 人工的な光ではなく太陽光 です。

つまり、私たちは日常的に自然由来のブルーライトを浴びて生活しているのです。

ブルーライトとは何か

ブルーライトとは、波長がおよそ380〜500ナノメートルの青色光 を指します。

可視光線(人間の目で見える光)の中では短波長に分類され、紫外線に近い性質を持ちます。

ブルーライトの特徴

  • エネルギーが強い:赤や緑の光に比べて散乱しやすく、網膜まで届く可能性がある。
  • 覚醒作用がある:脳に「昼である」と認識させ、活動モードを促す。
  • 色覚に欠かせない:青色の認識は人間の色覚にとって重要で、鮮明な映像や高いコントラストを生み出す。

つまり、ブルーライトは「悪者」というよりも、人間の生理的機能に深く関わる存在なのです。

太陽光とブルーライトの関係

太陽光は、紫外線・可視光線・赤外線から構成されており、その中に大量のブルーライトを含んでいます。

実は 太陽光に含まれるブルーライトの量は、スマホやPCから発せられるものよりも圧倒的に多い のです。

太陽光に含まれるブルーライトの割合

  • 可視光線のうち、およそ25〜30%がブルーライト
  • 快晴の屋外では、スマホの画面に比べて数百倍以上のブルーライトを浴びる

したがって、「ブルーライト=デジタル機器」というイメージはやや偏っており、本来は 自然界に存在する光の一部 と理解する必要があります。

ブルーライトのメリット

1. 体内時計を整える

ブルーライトは、脳内の「視交叉上核」という部位に作用し、体内時計をリセットする働きを持ちます。

これにより、朝の太陽光を浴びると眠気が覚め、1日のリズムが整いやすくなります。

2. 集中力や覚醒度を高める

太陽光に含まれるブルーライトは、セロトニンという神経伝達物質の分泌を促します。

セロトニンは「幸せホルモン」とも呼ばれ、気分を安定させる効果があるため、日中の活動に欠かせません。

3. 骨や免疫力に良い影響

ブルーライトそのものではなく、太陽光全体の効果ですが、日光を浴びるとビタミンDの生成が促進され、骨の健康や免疫機能向上に寄与します。

ブルーライトのデメリット

一方で、ブルーライトを過剰に浴びると体に悪影響を及ぼすこともあります。

特に人工光によるブルーライトは夜間に浴びることが多く、自然なリズムを乱す要因となります。

1. 睡眠障害

夜にスマホやPCを長時間見ると、メラトニンという睡眠ホルモンの分泌が抑制され、寝付きが悪くなったり熟睡できなくなったりします。

2. 眼精疲労

ブルーライトは散乱しやすいため、長時間浴びるとピント調節の負担が大きくなり、目の疲れや頭痛を引き起こすことがあります。

自然光と人工光の違い

ここで重要なのは、太陽光由来のブルーライトと、LEDや液晶画面など人工光由来のブルーライトの浴び方の違い です。

  • 太陽光:日中に浴びることで体内時計を整える。基本的にはメリットが大きい。
  • 人工光:夜間に浴びるケースが多く、体内時計を乱す原因となる。

つまり、ブルーライト自体が悪いわけではなく、浴びるタイミングと量 が健康に影響するのです。

賢いブルーライトとの付き合い方

1. 朝起きたら太陽光を浴びる

起床後30分以内に自然光を浴びると、体内時計がリセットされ、その日の夜に自然な眠気が訪れやすくなります。

2. 昼間は窓際や屋外で活動

太陽光を適度に浴びることで、セロトニンの分泌が促進され、心身ともに活力が高まります。

3. 夜はブルーライトを控える

寝る2時間前からスマホやPCの使用を減らし、照明も暖色系に切り替えるのが理想的です。

4. ブルーライトカットメガネを活用

仕事や学習で長時間ディスプレイを見る人は、眼精疲労対策としてブルーライトカットレンズを検討するのも有効です。

5. デジタルデトックスの実践

休日は意識的にデジタル機器から離れ、自然の光の下で過ごす時間を増やすと心身の回復につながります。

最新研究と今後の展望

医学や光学の分野では、ブルーライトの健康影響について研究が進んでいます。

特に注目されているのは以下のポイントです。

  • 睡眠の質とブルーライトの関係 人工光による夜間曝露が、子どもや若者の睡眠不足に深く関与している可能性。
  • 光療法への応用 季節性うつ(冬季うつ)の治療に、ブルーライトを含む人工太陽光ランプが使われている。
  • 網膜への長期的影響 高齢者の目の健康を守るため、ブルーライト曝露量の基準値を検討する動きもある。

まとめ

ブルーライトは単なる「目に悪い光」ではなく、私たちの生活リズムや心身の健康を支える重要な光 です。

最大の発生源は太陽光であり、適度に浴びることで覚醒作用や体内時計の調整に役立ちます。

しかし、夜間の過剰な人工ブルーライトは睡眠や目に悪影響を及ぼす可能性があるため、生活習慣に合わせた工夫が必要です。

つまり、ブルーライトとの賢い付き合い方は「昼に浴び、夜は控える」というシンプルなルールに尽きます。

太陽光とブルーライトを正しく理解し、取り入れ方を工夫することで、健康的で快適な毎日を過ごすことができるでしょう。

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