【復溜】腎の精を補う滋養強壮のツボ

復溜（ふくりゅう）とは

復溜は内くるぶしの上方約6寸（約18cm）、すねの内側にある重要なツボです。脛骨の内側縁に沿って位置しています。

このツボは足の少陰腎経に属し、東洋医学において精気を回復させる重要なツボとされています。

効果と応用

復溜は腎の精を補い、下半身の機能を整える効果があるとされています。

特に下肢の疲労や冷え、腰痛、そして泌尿器系の不調に対して効果的です。

また、精神的な疲労や不安、めまいの改善にも役立つとされ、心身の活力回復に重要な役割を果たします。

主な効果

復溜は下半身の不調に特に効果的です。

足のむくみや冷え、膝の痛み、下肢のだるさなどの症状改善が期待できます。

また、泌尿器系の不調や生殖器の機能低下にも効果があるとされています。

さらに、夜間頻尿や腰痛、疲労感などの改善にも効果を発揮します。

注意点

復溜は効果的なツボですが、刺激の深さに注意が必要です。

これは、重要な経脈が通る場所であり、強すぎる刺激が逆効果となる可能性があるためです。

また、長時間の刺激は避け、適度な圧力で短時間のマッサージにとどめることが推奨されています。

日常生活での活用法

復溜は座った状態で簡単に刺激できるツボです。

指の腹を使って、すね内側の筋肉に沿って優しくマッサージすることで効果が期待できます。

1日2回、各2〜3分程度のケアを継続することで、より良い効果が得られます。特に疲労を感じた時や就寝前のケアとして効果的です。

現代医学からの評価

現代医学の研究においても、復溜への刺激が下肢の血行改善と自律神経系の調整に効果があることが報告されています。

特に、末梢循環の改善や下肢の疲労回復については、複数の研究でその有効性が確認されています。

東洋医学の知見と現代医学の研究結果が、このツボの重要性を裏付けています。

この古くから伝わる養生法は、現代の健康管理においても有効な手段として認識されています。

復溜への適切なケアを取り入れることで、下半身の健康維持と活力の回復に役立てることができるでしょう。